ムーブメント
アトゥム・ピュアのキャリバー201.0/201.1は、地板と3分の2プレートからなる支柱構造をしています。シースルーバックを通してグロスマン製ピュア・フィニッシュの異彩を放つ美しさをご覧ください。すっきりとしたデザインによる素材の輝き、それがステンレススチール製ケースのアトゥム・ピュアのために特別に開発された、このキャリバーの最も重要な特徴です。
無垢の洋銀製プレートにはガラス粒によるサンドブラスト加工をほどこしています。繊細でマットな、とりわけデリケートな表面は、組立て時に高度な精確さが要求されるものです。ホワイトサファイアは装飾的なゴールドシャトンなしに直接据えられ、深みのある輝きを放ちます。モノクロの美しさが、スチールの色を活かした平面仕上げのネジによって際立ち、多彩な調速機に焦点が当たります。
調速機
キャリバー201.0/201.1は見る人の視線を技術的な細部に注がせます。調速機では手作業で曲げた平ヒゲを備えるグロスマン製テンプが動いています。調速機の振動数を理想的に合わせるため、それぞれ異なる重さの5種類の質量ネジを選び、テンワに付け替えるようになっています。
平ヒゲの曲線形状は、機械を使わず丁寧に手で曲げているため、ヒゲ棒の周囲に適切なゆとりが生まれます。外端の固定の仕方は特別に平ヒゲに合わせています。平ヒゲはヒゲ持ちに差し込まれる前に二重曲げをします。これにより曲線形状が正確に中心に配置されます。
緩急調整装置
キャリバー201.0/201.1では従来の構造に改良が加えられ、調速機の調整をする際非常に便利な方法を備えています。
ビートエラーと歩度は調速機を分解することなくそれぞれ精密調整ネジを介して調節できます。このため段差式のテンプ受けには可動式のヒゲ持ちがついています。キャリバー201.0では、ヒゲ玉と可動式ヒゲ持ちの動きを慎重に最適化しました。緩急針を動かすと調速機の歩度が調整でき、ヒゲ持ち受けをワッシャで締めて固定することで調速機のビートエラーが調整できます。
緩急針、ヒゲ持ちおよびテンプ軸受け上部はそれぞれ完全にあそびが無くなり、アトゥム・ピュアは常に精密な調整ができるのです。
技術仕様
ムーブメント
自社製キャリバー201.0/201.1、手巻き、5姿勢調整
特徴
グロスマン製テンプ/針合わせファンクション解除・時計リスタート用プッシャー/小型化したグラスヒュッテ式コハゼ装置(改良型)/段差式テンプ受け、グロスマン製精密調整ネジによる調整/洋銀製3分の2プレートと支柱からなる支柱構造/サンドブラスト加工/個別に取り外し可能なクラッチ式巻き上げ機構/針合わせ用ストップセコンド機構
機能
時、分、ストップセコンド機能搭載スモールセコンド
グロスマン製プッシャー付き巻き上げ機構
部品数
187個
石数
20石
脱進機
アンクル脱進機
調速機
質量ネジ 4 本および調節ネジ 2 本を装着した耐震軸受式グロスマン製テンプ、ニヴ ァロックス 1 ヒゲゼンマイ
テンプ
直径14.2mm テンプ振動数: 18,000振動/時
パワーリザーブ
完全巻き上げ状態から約42時間
操作
リュウズ(巻き上げおよび時刻設定用)、プッシャー(時計リスタート用)
ムーブメントサイズ
直径36.4 mm、厚さ5.0 mm